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株主還元策の種類と方法

 事業経営を順調に進めている株式会社であれば株式を保有して会社を資金面で支えてくれている株主に対して何らかのリターンを出すことになります。中でも、株式を上場している会社の場合、業績が順調であれば利益に応じて配当を出すことが一般的な方法ですが、成長企業と目されている場合は投資家の見方が配当以上に株価の上昇を求める傾向を強めているようです。
 従って、株式市場でこうした伸び盛り企業と判を押された企業では社長以下、役員全員が株主還元策として安定的な配当以上に配当性向を意識した企業経営を求められるわけです。特に、大株主となれば株主総会で経営陣に対して企業経営方針を左右する注文を出してきますが、株主から企業経営を託されている立場の社長以下、役員としては総会決議で決まった内容に従わざるを得ません。

 株主還元策の種類として配当や株主優待サービスがありますが、最近の優良企業の中には得られた利益を内部留保として保有しているとその資金を使って株式市場で自社株買いを行い、市場に出回る株式数を減らして高配当を実現し、株価の上昇を目指す傾向が増えています。市場に出回る株式数を減らして高株価を指向する方法も投資家にキャピタルゲインを提供する機会が増えるので、立派な株主還元策の種類に挙げられます。
 一昔前よりも一定の配当をもらっていれば経営まで口を出さなかった安定的株主が減り、企業の貯め込んだ資金の使い道に目覚めた株主の増加がこうした変化の背景にあります。企業としては経済のグローバル化により自社を取り巻く環境変化や経営的危機が発生した時の資金用、あるいは、将来の事業拡大を考えて投資用になるべく内部留保しておきたいところです。

 成長企業と言えども、一旦、配当を高くしてしまうと経営状態が思わしくなくなって利益が減少した際、配当を落とせば株価を大きく下げる要因になってしまうわけです。従って、成長段階にある企業であれば、社長以下、役員が一致団結して、株主総会やIR活動で事業拡大を目指して将来に向けて資金の必要性を叫ぶようになっています。こうした強気の方法が株式市場で認識されれば株価が更に上昇波動をとり、投資家にキャピタルゲインを還元できるわけです。ところが、どんな企業も成長し続けることが難しく、次第に成長が止まり、事業拡大や研究開発用の資金の必要性が低くなってくる時期が訪れます。
 すると、株式市場ではキャピタルゲイン狙いが難しくなって株価も下降気味になるので、社長以下、役員は配当を増やしたり、株式市場で自社株買いを行う方法に切り替えて株価の下支えに回ることになります。

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